アルバイトやパートなど、雇用形態にかかわらず労働者の権利として認められている有給休暇ですが、そうは言ってもアルバイトなどの非正規雇用者は取得しにくいのが現状です。
そのため有給を使おうと思ったのにバイト先に拒否された!なんてこともあるのではないでしょうか?
でもあきらめたくはないし、どうすれば・・・
そんなときのために、拒否されたときの対処法を実行しやすい順に紹介していきたいと思います。
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目次
有給は労働者の権利です!
これから有給の使用を拒否されたときの対処法を紹介していくのですが、まず大前提としてこの記事を読んでいただいている皆さんに、しっかり理解しておいていただきたいことがあります。
それは、有給休暇は法律で定められている権利だということです。
なぜここを理解していることが重要なのかというと、実は店長や会社の経営者も有給についてきちんと理解してない人が多く、勝手な思い込みで拒否していることが多いからです。
ですからこちらもたいして理解していない状態で
「有給ってあるんですか~?」
「バイトでも取れるって聞いたんですけど・・・」
と曖昧に聞いても
「そんなのバイトにはない!」
「うちの会社にはない!」
と言われてしまうのです。
そうならないためにまずは自分が正しい知識を身につけましょう。
もう十分知ってるよ!という方は読み飛ばしてOKです。
法律上労働者に区別はない
有給は社員の権利だと思っている人も多いのですが、法律上そのよう記載はありません。厚生労働省のHPにも記載されているように、有給とは一定期間勤続した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇のことであり、労働者に社員や派遣、パートやアルバイトの区別はありません。
つまり、条件を満たし、所定の期間働いている方には誰にでも有給を申請する権利があるということです。
ちなみに法律ではパート・アルバイトのどちらとも、
「1週間の所定労働時間が通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」
と定められていて、法律の上での区別はありません。
参考 厚生労働省:パートタイム労働者でも有給があると聞きましたが、本当ですか。
条件
有給は雇用形態に関わらず労働者に与えられる権利ですが、もらうためには2つの条件があります。その条件とは
(1)雇い入れの日から6か月経過していること
(2)その期間の全労働日の8割以上出勤したこと
の2つです。
つまり働き始めてから半年以上経過しており、その間決められた日にきちんと出勤している方であれば有給を取得できるということです。
日数等についてはこちら↓の記事で詳しく紹介していますのでご参考ください。
シフト制アルバイトで有給を取得する時の6つのポイント!
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1.他のスタッフと協力する
先ほど記載した文章を読み、アルバイトでも有給を取得できることがわかったら、まずそのことを一緒に働いているアルバイト仲間に話してみましょう。
そもそも有給の存在を知らなかったり、自信がないから言い出せないだけで、取れるなら取りたいという人が大半だと思います。
そんな人たちに法律で定められている権利であることを教えてあげ、協力して計画を立ててみましょう。複数のスタッフから要望があれば、店長など上の立場の人も真剣に考えてくれるかもしれません。
2.さりげなくもう一度話をふってみる
この方法はどういった感じで断られたにもよりますが(笑)、
「バイトにはないよ~」
と軽く流された場合には、
「親(知人)が労務に詳しくて、労働基準法に違反するから拒否はできないはずって言われたんですよね~(笑)」
と冗談交じりに法律で定められていることをアピールしてみるのもオススメです。
こちらに知識があることをわからせるのが目的ですが、あくまでも軽く言うのがポイントです。
あくまでも立場が強いのは店長や経営者なので、ここで強気に出るといい印象を持たれない可能性があります。そうなると気まずーい雰囲気が漂ってしまうので、気を付けましょう。
3.在職中はあきらめる!
もうあきらめるんかい!!!
と言う突っ込みが聞こえてきそうですが(笑)、上記で紹介した方法を実践してみても全く手ごたえがない、または嫌な顔をされたのであれば無理して有給を取るのはあきらめましょう。
働きにくくなっては元も子もないからです。
ですがあきらめるのはあくまでも、在職中は、です。
いずれバイト先を辞めることになると思いますが、その時は多少気まずくなってもいいので(笑)、あきらめず有給を消化しましょう。
退職時に有給を消化する方法はこちら↓の記事で詳しく紹介していますのでご覧ください。
退職時の有給消化を拒否されても大丈夫!パートでも有給は取れるんです!
4.強気に戦いたい場合は労基署に相談!
気まずくなっても、嫌な顔をされてもいいから有給を取りたい!という強い意志がある場合は、お住いの地域の労働基準監督署に電話で相談してみるのがよいでしょう。
相談する際には手元に雇用契約書などがあるとスムーズです。
現在自分がどのような雇用形態で、週に何回出勤しているかなど現状を伝え、どうしたらよいかアドバイスをもらいましょう。
ですが正直いくらバイト先が違法状態にあっても、労基署が直接動いてくれることは期待しない方がいいです。
あくまでも相談という形にはなりますが、労基署という国の機関からの意見を聞いているということは、少なからずバイト先へのプレッシャーになります。
「面倒くさいから言うこと聞いとこ・・・」とあきらめてくれるかもしれません。
お近くの労働基準監督署を探すにはこちら↓
総合労働相談コーナーのご案内
まとめ
いかがでしたでしょうか?一番実行しやすくて効果があるのは
バイト仲間と協力することです。
なぜなら、一人ではなく複数で要望して来たら店長も無視するわけにはいかなくなるからです。
「でも仲のいい人以外に協力を頼むのは難しいな・・・。」
と思いますよね。ですがみんな自信がないから積極的に動けないだけで、有給が使えるとわかれば大半の人は使いたいはずです。
実際私のバイト先でも「有給ってとれるのかな~」という話になったときに、「暗黙の了解なんじゃない?」とよくわからないことを言っていた人がいたのですが(笑)、私が辞める際に有給を全部消化したのを見て、その人も速攻で有給を使っていました。(ちなみに在職中)
このように、使えるということがわかればみんな使いたいものなのです。
バイトでも有給を取れるということをみんなで共有して、より良い職場環境をつくっていきましょう!
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