クォーターライフクライシスは誰でもなる?段階を知って上手く乗り切るには

「就職して何年か経ち仕事にも慣れてきたけど、なぜか最近やる気が出ない・・・」

「周りの友達は次々結婚していくけど私はまだ一人・・・」

自分の人生このままでいいのだろうか?

そんな風に感じている20代後半~30代前半のあなた。もしかしたらクォーターライフクライシスの真っただ中なのかもしれません。

現在アラサーの私も同じような漠然とした不安を感じています。

そこで今回は、クォーターライフクライシスとは一体どんなものなのか抜け出すにはどうしたらいいのかを調べてみました。

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目次

クォーターライフクライシスとは?

クォーターライフクライシスとは

ライフ=人生

クォーター=4分の1に差し掛かった時に現れる

クライシス=危機

のことです。

人生を100年とすると(かなり長生きですが(笑))、4分の1は25年目になりますね。

多くの人はちょうどその頃に人生に対して不安(危機)を強く感じるようになるそうで、20代後半は幸福の低迷期とも呼ばれています。

不安

つまり簡単に言うとアラサーは精神的に辛い時期だよってことですね!(笑)

クォーターライフクライシスは、性別に関係なく誰でも陥る可能性があります

不安で頭がいっぱいになっている時は

こんな風に悩んでいるのは自分だけなんじゃないか

と思いがちですが、みんな同じように感じているのです。

それがわかるだけでも少し安心できますよね。

漠然とした不安には段階がある

グリニッジ大学のオリバー・ロビンソン博士は、論文『Emerging adulthood, early adulthood and quarter-life crisis: Updating Erikson for the 21st Century』の中で、人生のこの時期を5つのフェーズ(段階)に分けることができると語っています。

フェーズ 1:仕事、恋愛、あるいはその両者において、自分がした選択のせいで、閉じ込められてしまったように感じる。いわゆる「自動操縦」状態。

フェーズ 2:「ここから抜け出さなければ」と感じ始め、思い切って飛び出せばなんとかなるのでは、という思いが募ってゆく。

フェーズ 3:仕事を辞めたり、恋愛関係を終わらせたりして、自分を閉じ込めていたと感じるものと決別する。あらゆるものから距離を置き、自分が誰であり、何をしたいのかを見つけるための「タイムアウト」状態に入る。

フェーズ 4:ゆっくりと、だが着実に、人生を再建し始める。

フェーズ 5:自分の関心や目標に合致したことに、熱意をもって取り組むようになる。

いかにも論文っぽくてちょっとわかりにくかったので私流に解釈すると、

フェーズ1

就職先も恋人も自分で選んだがゆえに、現在の状態が自分にとって正しいと思い込もうとしている。

息苦しさを感じつつも、新たな可能性より今いる場所を優先し、流れに身を任せている状態。

フェーズ2

今の状況に不安を抱き始めて、思い切って行動した方が良い結果につながるのではと思い始める。

フェーズ3

フェーズ2で感じていた不安を払拭するため実際に行動に起こす時期

職場や恋人など今まで自分がいた場所から離れ、自分は本当はどうしたいのかを深く考える。

フェーズ4

フェーズ3で見つめなおした自分の理想に向けて、進路を確かめながらゆっくり進んでいく。

フェーズ5

自分がしたいこと、理想に向かって突っ走って行ける。不安はもうなくなっている。

こんな感じでしょうか?フェーズ1~3までは辛い時期ですが、フェーズ4までくれば気持ちも前向きになっているはずです。

あなたは今どの段階?レベルごと解決法

フェーズ1から5までは人生の5段の階段だと考えましょう。

階段

ただ何となくモヤモヤするというような状態だと、どこに進めばいいかわからなくなってしまいますので、今自分が何段目にいるのかを把握し、上の段に登るにはどうすればいいのかを考えていきます。

1段目(フェーズ1)は自覚がない?

まだ1段目にいる人はクォーターライフクライシスに差し掛かっているものの、そこまで自覚はないかもしれません。

現状に閉塞感はあるもののまだ流れに身を任せているからです。

自然にフェーズ2に移行するかと思いますが、もしあなたがただ何となく現状に息苦しさを感じている、ということなら、行ったことのない場所に旅行に出たり、新しい趣味を探したりと、自分の世界を広げるような行動をしてみましょう。

旅行

そうすると新たな可能性に気付くかもしれません。

2段目(フェーズ2)にいる人はしっかり考えてみよう

2段目にいる人は、現状を変えたいという思いが強くなっている状態です。

転職したり、恋人と別れた方が状況が良くなると思っているかもしれませんが、本当にそうするべきなのか、しっかり考えることが大切です。

環境を変えることは悪いことではありませんが、それがただの“逃げ”であっては意味がないからです。

なんで仕事を変えたいと思っているのか、

今の恋人と行き詰っていると感じるのはなぜなのか、

今一度よく考えてみましょう。

喧嘩中のカップル

そこをきちんと考えないで行動を起こしても、また同じ問題に直面してしまい、前には進めません。

大事なのは現状の不満にきちんと向き合うことです。

逃げるのではなく自分の理想に向かって進めるような選択をしましょう。

3段目(フェーズ3)は自分の理想に向き合うとき

3段目にいる人は、もうすでに仕事を辞めたり恋人と別れたりと実際に行動を起こしています。

環境を変えることで自分の枷をはずし、本当に自分がしたいことを考えている状態です。

しかし、自分を縛り付けていたものとは決別できたものの「こうあるべき」という自分の中の常識を変えることは簡単ではありません。

檻の中

視野を広げ、時間をかけて自分の理想と向き合っていきましょう。

フェーズ2と同様ここを曖昧にして次のステップ(フェーズ4)に進んでも、4段目5段目で行き詰まり、また2段目まで戻ってしまう可能性があります。

そうなるとクライシスから抜け出すまでに更に時間がかかってしまいますので、焦らず自分の本質を見つけましょう。

4段目(フェーズ4)は焦らず着実に

4段目まできたら少し気分も晴れていると思います。ただ、新たな世界に飛び込んだので不安もありますし、なかなか上手くいかないことも出てくるでしょう。

ですがそこで焦って雑に進んではいけません。適宜進路を調整しながら一歩一歩着実に進んでいくことが、クライシスから抜け出す一番の近道になります。

5段目(フェーズ5)まできたらクライシスとおさらば!

5段目まで登ってこれたらもう漠然とした不安はなくなっているはずです。

1段目から3段目の間で苦しみながらもきちんと自分の理想に向き合い行動し、4段目で進路の調整もしてきたのであれば、後は熱意を持って取り組むだけです。

もし途中で壁にぶつかっても、今まで登ってきたことを思い出せば、きっと乗り越えられるはずです。

1段目から4段目まできちんと上ってきたからこそ、ここまでたどり着けたのです。

ちなみに私は・・・

ちなみに私は今2段目と3段目の中間ぐらいにいます。

現在の仕事は楽なのですが成長がなく、ダラダラ過ごす時間がもったいないような気がしていました。

このままじゃダメだと転職を考えたのですが、特にやりたい職業があるわけではなく、今後現状よりプライベートを削ってまでバリバリ働きたいのかと考えたら、そういうわけではなかったんですよね。

考える人

仕事というくくりだけではなく、自分の理想の生活をよく考えてみたら、私の理想は

「自分でお金を稼ぎつつも、家にいる時間を増やして精神的に余裕のある生活を送りたい」

でした。

そこがハッキリしたので、今度はその理想を叶えるためにはどうしたらいいかを考えました。

色々調べた結果実現できそうだということがわかったのですが、急に新しい世界に飛び込むのは不安があるので、今仕事を辞める前に準備しているところです。

何となくもやもやして将来に不安に感じていた頃と比べて、やるべきことがはっきりした今は、以前より前向きな気持ちになれています。

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なぜクォーターライフクライシスになるの?

どうして20代後半は幸福の低迷期と呼ばれるほど、多くの人が不安に襲われるのでしょうか。実際に20代後半の私が考えた3つの理由を紹介します。

20代後半は”自由な世界に放り出されたて”だから

20代前半までは、ある程度人生のレールのようなのものがある状態です。

レール

ほとんどの人が小学校から高校もしくは大学まで進学し、その後就職する、という流れに乗って年を重ねていきます。

良くも悪くもみんなある程度同じ道筋の中で共通のゴールに向かって行く感じです。

しかし卒業後はそのゴールはなくなり、それぞれが自由に道を選んで進んでいくようになります。

社会一般的な理想像(安定した仕事・結婚・子育て)はあるものの、それに従う必要はありません。

自分が本当はどうししたいのかがはっきりしないまま手探りで進んでいかなければならないので、先に進んでいる(ように見える)友人と比べて落ち込んだり、取り残されているような気分に陥りやすくなってしまうのではないでしょうか。

環境の変化が大きいから

20代後半は一人暮らしをしたり、転勤で知らない土地に引っ越したり、結婚したり・・・と環境の変化が大きい時期です。

実は環境の変化は、良いものであっても自分にとって大きなストレスになります。

自覚がなくても知らず知らずのうちにストレスが溜まっていることはよくあるので、精神的に不安定になりやすい時期であるとも言えるのです。

意欲があるから

論文を発表したロビンソン博士によると、クォーターライフクライシスは意欲のある人にあらわれやすいそうです。

ただ何となく生きているのでなく、自分の目標や理想像があり、成功したいと思っているからこそ、現状に失望し不安になるのです。

確かにそもそも成長する意欲がなければ、現状を変えようとは思わないですよね。

空の鳥かご

ミッドライフクライシスというのもある

20代後半に感じる不安をクォーターライフクライシスと言うのに対し、40代前後に感じる不安をミッドライフクライシスと言うそうです。

欧米ではかなり一般的に使われている言葉で、体力や容姿の衰えを自覚しはじめる40代後半、いわば「人生の折り返し地点」にさしかかるとき、仕事や人間関係、家庭、自己実現、老後…などへの不安と疑問が同時にあらわれてくるのだそうです。

なんだかこっちのほうが深刻そうですね・・・(´・ω・`)

クォーターライフクライシスと同様「自分の人生はこれでいいのだろうか?」と考え、環境の変化を望むようになるのですが、結局は自分の中にある問題に向き合わなければ解決できません。

クォーターライフクライシスをきちんと乗り越えていれば、同じように乗り越えられるのではないでしょうか。

まとめ

20代後半に感じる漠然とした不安は、実は誰しもが感じているものです。

自分だけで抱え込まず、同世代の友人に相談してみましょう。

悩みの内容は違えど、みんな同じように不安な日々を過ごしていることがわかれば

自分だけ

他の人より遅れている

という感覚がなくなるはずです。

焦らずに自分にしっかりと向き合い、クォーターライフクライシスを一緒に乗り越えていきましょう!

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