お肌の悩みとしてよく挙げられるくすみ。
肌をくすませる原因として“糖化”という現象があるのをみなさんご存知でしょうか?
私自身10代の頃から肌のくすみに悩まされていたのですが、ポーラのフェイシャルエステ体験に行った際に受けた肌診断で、くすみの原因は肌の糖化かもしれないとの結果が出ました。
そこで今回はそもそも糖化とはどういった現象なのか、またその対処法や肌トラブルとの関係について紹介していきます。
**参考文献**
正しいスキンケア辞典(高橋書店)
栄養の教科書(新星出版社)
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目次
お肌の糖化ってどんなもの?
肌の糖化とは簡単に言うと、体内のタンパク質や脂質が糖と結びつくことによって起こる現象です。
体内のタンパク質や脂質は、血液中に余分な糖分があると結びつき、老化を促進させる物質である「糖化生成物」(AGEs)を生成すると言われています。
この「糖化生成物」は、一度できてしまうと体内に蓄積されて、肌全体を黄色くくすませてしまうことがあります。
イメージとしては炊き立てのお米の表面は透明でつやつや輝いていますが、時間がたつと黄色く硬くなってしまうような感じです。
お肌でも同じことが起こってしまうため、顔全体が黄色くくすみ、硬く変化してしまうので全体的に暗く老けた印象を与えてしまいます。
糖化の原因
「糖化生成物」(AGEs)が増えてしまうのには、体内での生成と体外からの摂取という2つの原因があります。
体内での生成
糖化のもととなるAGEsの蓄積には、血糖値と大きな関係があります。
血糖値とは血液中に含まれる“糖分(ブドウ糖)”の量のことですが、通常、食事によって上がった血糖値は、食後身体の活動エネルギーとして糖質が消費され、少しずつ下がっていきます。
ところが食べる内容によっては血糖値が大幅に上昇したまま、なかなか下がらない状態が続いてしまいます。
血糖値が高く上がれば上がるほど、体内に糖質が多過ぎる状態が続くため、AGEsが発生する可能性が高くなってしまうのです。
ケーキなどのスイーツや菓子パン、砂糖がたくさん入った清涼飲料水をよく摂取する人は注意が必要です。
体外からAGEsを多く摂取している
実はAGEsは私たちの体内で作られるだけではなく、食品そのものに大量に含まれている場合もあるのです。
AGEsの含有量は食品によってさまざまですが、食材の種類で比べると、肉類に含まれる量が最も多く、魚類がそれに続き、野菜や果物は少なめです。
また、注意しなければならないのは、同じ食材でも調理方法でAGEsの量が大きく変わってしまうということです。
AGEsは高温での調理が長く続くほど増えるため、水を使った茹でる・蒸すといった調理の方がAGEsの量を抑えられるという傾向があります。
たとえば鶏肉を使った料理では、水炊きにした場合のAGEs含有量を1とすれば、フライパンで焼くとその約5倍、から揚げなら約10倍と、数値がどんどん上がっていきます。
そして特に注意が必要なのは電子レンジによる温め直しです。
高温での調理となるため1回の使用でもAGEsが増加します。
さらに何度も温め直すと、そのたびにAGEsの量が増え、身体を老化させる原因になっています。
糖化の予防方法
一度できてしまったもしくは摂取したAGEsを排出するのは簡単ではないので、普段から糖化を予防することが大切です。
その方法は
- 食べるものに気を付ける
- 食べる順番を意識する
- 食後に運動をする
の3つです。
食べるものに気を付ける
先ほど紹介したように、糖化は過剰な糖の摂取によって引き起こされるので、糖分の多いスイーツ類やジュース、ごはんやパンなどを取りすぎないように気を付けましょう。
また、高温で調理されている揚げ物なども要注意です。
代わりに糖化対策に良いと言われているショウガやキャベツ、血糖値の上昇スピードが遅い低GI食品のトマト、ナス、葉物野菜、豆腐、麦、玄米などを積極的にとるようにしましょう。
食べる順番を意識する
実は食べる順番を意識するだけでも糖化を防ぐことができます。
食事により血糖値が一気に上がってしまうと、体の中で血糖値を下げる処理が追い付かず糖化が促進されてしまいますので
野菜→タンパク質→主食
の順に食べることを意識しましょう。
食物繊維を多く含む、野菜やキノコ・海藻類を初めに食べることで、糖質の吸収を抑えることができるのです。
食後に運動をする
その他にも、血糖値が上がった状態になっている食後1時間の間に有酸素運動で糖を消費することで、糖が過剰に余りにくくなり糖化を抑えることができます。
食後すぐ10分ほど歩くだけでも糖が使われ、食後の血糖値は上がりにくくなりますので実践してみましょう。
糖化の改善方法
一度蓄積してしまったAGEsは残念ながらなかなか排出されません。
しかし、ヒートショックプロテイン(HSP)というたんぱく質が、糖化した皮膚のコラーゲンを排出する一方、新しいコラーゲンを生み出し、新陳代謝のカギになるとして注目されています。
HSPは熱というストレスが体にかかったときにつくりだされるとされています。
HSPを増やす方法としては40~42℃くらいの温度で10分程度入浴するだけで良く、HSPが生じると、新しいコラーゲンの生成が活性化するとともに、酸化ストレスから体を守り老化スピードも遅らせます。
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糖化と肌荒れは関係している?
糖化は直接肌荒れにつながるわけではありませんが、
肌が老化する=バリア機能が低下する=肌が荒れやすくなる
と言えると思います。
肌の弾力やハリを生み出しているのは肌の真皮部分にあるコラーゲンやエラスチンですが、どちらもタンパク質です。
糖化とは、糖とタンパク質が結びついて起こるので、タンパク質であるコラーゲンやエラスチンは影響を受けやすいのです。
コラーゲンの弾力性が低下して柔軟性がなくなり、ハリのある構造を保てなくなることで、たるみ、シワなどが発生しやすくなります。
また、糖化されたタンパク質は黄色をしているので溜まると黄ぐすみの原因にもなってしまうのです。
糖化と酸化の違いとは?
糖化は余分な糖分がタンパク質や脂質と結びつき、肌のハリが失われ硬くなり、たるみ、シワが目立つようになることです。
一方酸化とは、細胞内に入った酸素が栄養素と結びついてエネルギーを作る際に発生する「活性酸素」が余分に蓄積されることで、正常な細胞まで攻撃してしまうことです。
活性酸素によって酸化が進むと、肌の弾力やハリに必要なコラーゲン・エスラチンが変質してしまい、シワやたるみの原因となります。
また、紫外線をたくさん浴びると、体内ではその紫外線を食い止めようとしてたくさんの活性酸素が発生し、その際、体内の酸化を防ごうとしてメラニン色素が活発になることで、シミ・そばかすができやすくなってしまいます。
酸化を防ぐためには、紫外線対策を怠らないことに加え、
- ビタミンA(ウナギのかば焼き、モロヘイヤ)
- ビタミンC(パプリカ)
- ビタミンE(アーモン)
- βカロテン(緑黄色野菜)
などの抗酸化作用が強い栄養素を積極的に摂取するのも効果的です。
まとめ
黄ぐすみ、たるみ、シワなどの原因になる糖化は、一度なってしまってから改善するのは難しいので、糖化させないように予防することが大切です。
エイジングケア商品と並行して食生活、生活習慣の見直しも考えていきましょう。
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